こんにちは、NatureClips編集部です。
本日は、野生生物調査の第一線で使われてきた蛍光ランプ式のライトトラップの課題を根本から解決した、軽量・高性能な紫外線LEDライトの登場をお知らせします。
この製品は、自然環境調査の専門団体「NPO法人 野生生物調査協会」が従来型灯火機器の限界と実地課題を分析・検証した研究成果に基づき開発されました。
現在、国交省の「河川水辺の国勢調査」をはじめとする、数多くの昆虫類調査・環境アセスメントの現場でLEDライトを用いたライトトラップ調査への導入が進んでいます。
◆ なぜLED光源が必要だったのか? 〜従来機器の課題〜
これまで環境調査や昆虫採集で使用されてきた蛍光灯式トラップ(波長315–400nm)は、性能面では一定の評価がある一方で、現場での運用には以下のような深刻な課題がありました。
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重量が1.5kgを超え(乾電池含む)、長距離徒歩調査では大きな負担に
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使用時間は6〜8時間と短く、電池切れが調査の妨げに
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乾電池は単一6本を使用し、携行にもコストにも負担が
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大きさが115×135×335mmと大型で荷物の嵩張りが避けられない
- 光源の波長が多波長混合で照射の安定性に欠けるケースも
このような背景から、「軽量で、長時間使えて、虫がしっかり集まり、壊れにくく、誰でも使える」という新しい灯火機材の必要性が高まっていました。
◆ 調査現場が選んだ、新しいスタンダード
この紫外線LEDライトは、上記の課題をすべて解決すべく開発されました。
- 重さ:約120g(乾電池含む)→ 1.4kg以上の軽量化
- サイズ:70×19×54mmの手のひらサイズ
- 電源:単三乾電池3本で最大48時間連続点灯
- 固定方法:付属マジックテープで支柱や樹木に簡単設置
- 波長:375nmに特化した日本製高性能LED(日亜NSPU510CS)採用
- 耐久性・安定性:調査現場での繰り返し使用にも安心の国内品質
この「375nm特化設計」は、カミキリムシ類やカメムシ類、ガ類など夜間飛来性昆虫の誘引において最も効果的な波長であることが実証されています。
◆ 製品の特徴まとめ
項目 | 本製品(LED) | 従来蛍光ランプ |
重量 | 約115g(電池込) | 約1.5kg(電池含む) |
波長帯 | 単波長375nm(日亜製LED) | 広域(315–400nm) |
点灯時間 | 最大約48時間 | 約6〜8時間 |
電源 | 単三乾電池×3 | 単一乾電池×6 |
サイズ | 70×19×54mm | 115×135×335mm |
固定方法 | マジックテープ | 三脚または支柱固定 |
特記事項 | LED波長安定・軽量・長寿命 | 重量大・管球破損リスクあり |
◆ こんな人・現場におすすめ
- 環境アセスメントに携わる調査業者の皆様
- 昆虫分類や行動研究を行う研究者・大学院生
- 山岳・離島での調査・採集に取り組む個人・団体
- 教育現場で夜間観察会を企画・実施する指導者
- 軽装で効果的な昆虫観察を求めるフィールド愛好家
小規模な調査から大規模な公共案件まで、さまざまな用途に柔軟に対応できる設計になっています。
◆ 実際の声・レビュー
「同じ調査で従来型と比較したところ、飛来数も種類数も遜色なかった。重さが10分の1なのに驚いた」
―― 自然環境コンサルタント(関東地方)
「観察会で大活躍。軽くて壊れない、子どもでも使える。設営も撤収もスムーズ」
―― 環境教育NPOスタッフ
「UV波長の安定性が非常に高く、データの信頼性にもつながっている」
―― 国立大学昆虫研究室 技術補佐員
◆ 使用・設置方法(実践Tips)
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設置時間帯:日没後〜21時が最も飛来が多くなる傾向あり
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設置高さ:地上から50cm〜1.5mで状況に応じ調整可能
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組み合わせ:白布と組み合わせることで視認性・集虫効果が向上
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設置方向:林縁、水面、草原など背景コントラストが高い方向に向けると効果的
- 補強方法:風の強い日には追加のゴムバンドや支柱を使用すると安心
◆ 開発担当者の声:本当に必要な光源とは何か?
「現場では“点灯しても虫が来ないライト”がたくさんあるんです。」
こう語るのは、開発に携わった調査会社の技術者。従来型のLED製品では、波長の安定性や照度不足が原因で飛来効果が不安定だったといいます。
「現地で失敗できない調査だからこそ、光源の質は極めて重要。だから我々は“波長375nm”に徹底的にこだわりました。」
また、製品設計にあたっては、山道を10km以上歩く場面を想定し、乾電池込みで100g台に抑える工夫や、雨天でのトラブルを防ぐためにスイッチ構造も見直したそうです。
「これはフィールドワークのための道具なんです。だからこそ、現場の人間が現場のために作る必要があったんです。」
◆ よくあるご質問(拡張版)
Q. 飛来する昆虫は具体的にどんな種類?
A. 地域や季節により異なりますが、カミキリムシ、ハムシ、カメムシ、ヤガ類、シャクガ類、コメツキムシなどが多く確認されています。中には希少種が飛来するケースもあります。
Q. 真夏の暑さでも使用可能ですか?
A. はい。LEDの発熱は低く、本体も簡易放熱設計になっているため、炎天下でも問題なく使用できます。ただし長時間直射日光に当てないようご注意ください。
Q. マジックテープでの設置は本当に安定しますか?
A. はい。しっかりと巻き付ければ風速5m程度の風でも十分固定可能です。より安定を求める場合は補助バンド等の併用を推奨します。
◆ 科学的根拠:なぜ375nmが有効なのか?
昆虫は、人間とは異なる「紫外線視覚」を持っていることが知られています。特に多くの夜行性昆虫は、360〜380nm前後のUV-A波長に強く反応する視細胞を持っており、灯火採集においてもこの波長帯が最も効果的とされています。
本製品が採用する375nmは、ガ類やコウチュウ類の受容ピークに近く、かつ飛来行動を引き出すのに必要な「明るさ」と「波長の安定性」のバランスが極めて高いことが実験的にも示唆されています。
また、LED光源にありがちな「波長のブレ」が少ないのも本製品の特長。日亜製NSPU510CS素子は、狙った波長を高精度に維持できる日本製LEDとして信頼されています。
◆ 導入の流れとNatureClipsのサポート体制
本製品は、個人の方から法人・団体のお客様まで、どなたでもNatureClipsのオンラインストアからご購入いただけます。
【導入のステップ】
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NatureClips商品ページから製品の仕様・在庫状況を確認
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オンラインでの注文・決済(クレジット・銀行振込・請求書対応も可)
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通常2〜3営業日以内に出荷(全国配送対応)
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商品到着後すぐにフィールド導入可能
【法人・教育機関向けサポート】
見積書・納品書・請求書の発行(インボイス対応)
- 見積書・納品書・請求書の発行(インボイス対応)
- 大口注文やイベント・教材導入の対応
- 使用方法や関連アイテムに関するメールサポート
◆ まとめ:これは“交換”ではなく“進化”
紫外線LEDライトは、単なる旧式灯火機器の代替品ではありません。
重さ・安定性・使用時間・設置性・波長特性のすべてにおいて、現場のニーズを叶える「進化した光源」です。
- 1.4kg超の蛍光灯装置が、わずか120gに
- 6〜8時間の点灯時間が、最大48時間に
- 波長のばらつきがない、高精度LEDによる照射
- 工具不要、誰でも即設置できる設計
- 調査・教育・趣味すべてに対応できる柔軟性
国の調査仕様にも適合し、信頼性と手軽さを兼ね備えた次世代のスタンダードとして、あなたのフィールドワークに新たな価値をもたらします。